「お前はもう死んでいる」と言われないために

コロナがやばそうと言われ出してはや2年、相次ぐ緊急事態宣言、蔓防により経営の厳しい企業が増えています。飲食、観光、イベント、アパレルなどなど。しかしながら廻りで、あの企業が倒産したという話を聞くことがあまりありません。

事実、統計によると、2021年の倒産件数は6015件で、これは1966年以来半世紀ぶりの歴史的低水準だそうです。また2021年は、5年ぶりに上場企業の倒産がありませんでした。  
【倒産件数】
2018年:8063 件、  2019年:8354 件、  2020年:7809 件、 2021年:6015 件  *コロナ前2019年度比のなんと▲28%厳

当たり前だですが、経営が厳しいにも関わらず倒産しないというのは、企業が現金を持っているからで、現金さえあれば赤字になっても倒産しません。国のコロナゼロゼロ融資や、時短協力金などの支援によって、経営の厳しい企業も急場の現金を得てしのげるので、コロナ前より倒産が激減したということです。  

先日もとある銀行の融資担当者が、ため息交じりに「ゾンビ企業を生きながらえさせているだけや」とつぶやくのを聞きました。しかしさすがに年明けから銀行も、ゾンビ企業がコロナ収束後に新たに返済のあてがない借り入れを申し込んでくることに、相当警戒感を持っているようです。

まさに漫画「北斗の拳」のあの名ゼリフ、「お前はもう死んでいる」状態、国の命令で銀行が過剰な貸し付けを行い、その多くが不良債権化しており、つまり倒産件数が少ないというのは見せかけの話で、その実態は「既に死んでいる」のです。

本メルマガ読者様の企業は、さすがにそんなことはないと思いますが、多くの企業はまあまあな借り入れをされています。借りた金は返さないといけません。ゼロゼロ融資ににしても、3年先くらいから返済しないといけないです。

であればそれまでに新たなことにチャレンジして、しっかりと利益を生み出す業態に生まれ変わる必要があります。既存事業の深堀、新事業へ挑戦、業態転換、様々な道がありますが強みと時流を生かし是非頑張っていただきたい。そんな企業様に、幸之助翁のあの有名な「不況克服の心得10か条」から2つ抜粋してエールを送りたいと思います。

第一条 「不況またよし」と考える   不況に直面して、ただ困ったと右往左往していないか。不況こそ改善へのチャンスであると   考える前向きの発想から、新たな道もひらけてくる。

第五条 旧来の慣習、慣行、常識を打ち破る   非常時ともいえる不況期は、過去の経験則だけでものを考え行動してもうまくはいかない。   これまでの当然のこととしてきた慣習や商売の仕方を、徹底的に見直したい。     

Follow me!